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Apple Watch: 発売から1ヶ月が過ぎたアップルウォッチ、成功したか?
2015年5月30日
Akira Kondo

Picture2007年に発売された初代iPhoneとApple Watch
Apple Watchが発売されてから約一ヶ月が過ぎた。その間にどれほどのApple Watchが市場に出回っているかはわからないが、Apple Inc. (以下、アップル)のシニアVPのJeff Williams氏によると「素晴らしい、しかし十分ではない」そうだ。マーケットの予想は大きなばらつきがあるが、現時点では今年度の販売台数は800万台から4,000万台と予想されている。ちなみに2007年6月29日に最初のiPhoneが発売された時には、約370万台がその年に市場に出回った。2010年4月3日に初めて発売されたiPadは、その年に1,500万台近く売れている。さて、今回のApple Watchはどれほど市場に出回っているのだろうか?

初代iPhoneが2007年にデビューした当時はアメリカのみの販売のみで、その370万台が多いか少ないかは一概に言えないが、発売直後でもアップルストアーで購入することができたその頃を考えると少なかった方かもしれない。しかし翌年から発売されたiPhone 3Gシリーズ以降は、アップルストアーの前に多くの列ができるほど発売当日は毎年大きなニュースになっている。ちなみに昨年発売されたiPhone 6/6Plusは、今日までに世界中で1億3,500万台以上が売れた。2010年に発売されたiPadはどうだろう?iPhoneとは違い発売当時から世界で販売されたiPadは、その年に1,500万台が売れ、現在では昨年発売された最新のiPadシリーズが今日まで3,400万台が販売されているが、そのiPadの出荷台数は2013年末をピークに 減り始めている。

Picture
iPhone, iPad, iPod, Mac 販売台数 (2006-2015) Source: Apple Inc.
今回新しく発売されたApple Watchは、初代iPhoneの販売台数を上回るのは確実だろう。現在のアップルのブランド力は強固で、最新の商品は需要が供給を大幅に上回り発売当初の在庫切れは当たり前になっている。Apple Watchもその一つで、現在でも1、2ヶ月待ちの状態となっているのが現状だ。供給不足との憶測はあるが、それでも全世界で品切れとなっていることを考えると、今年度の1,000万台の販売はあり得る数字だ。しかし、初代iPadが発売された2010年の1,500万台の数字はどうだろうか?アップルのシニアVP・Jeff Williams氏がApple Watchの販売について「素晴らしい、しかし十分ではない」と表現していることを考えると、その2010年の初代iPadの販売台数が考慮されているかもしれない。

もちろんまだ買い控えをしている消費者も多いだろう。Apple WatchとペアリングができるiPhone 5以降の機種は今までで4億5,500万台が市場に出回っているので、もし初代iPadの2010年の販売台数を考えると約3%のiPhoneユーザーがApple Watchを購入したことになる。ちなみに、一番高いアナリストのターゲット(4,000万台)で見てみると、約8.8%のiPhoneユーザーがApple Watchに興味を持っていることになる。しかし、決して安くはないApple Watchに興味を持っている人は、いつも最新のiPhoneを購入している人たちが多くのウエイトを占めるだろう。もし4,000万台の予想販売台数を最新のiPhone 6/6 Plusユーザー数で割ってみると、約30%もの最新のiPhoneユーザーがApple Watchを購入することになる。


その30%の割合が大きいか小さいかはわからないが、間違いなくその中にApple Watchよりお気に入りの腕時計をしているiPhoneユーザーも多いだろう。2つの時計を腕に、または両腕に着ける人はあまりいないので、ロレックスやオメガなどの高級ブランド腕時計を持っている人にとってはApple Watchを着ける機会は少ないにちがいない。Apple Watchがもたらすライフスタイルの変化と、老舗のブランド腕時計がもたらす価値観は簡単に比較することはできないが、どちらか一つを選択することになるだろう。

PictureまだまだApple Watchを着けている人は少ないが、近い将来はどうだろう?
気になるのは毎年たくさんの消費者が中間層から抜け出している中国だ。彼らにとってApple Watchはまだまだ高額な買い物になる。平均月収600ドルほどの中国人にとっては、ほぼ全ての月収がApple Watchになってしまう。しかしモダニティーを好む一般的に裕福な上海などの都会人にとって、もはや最新のiPhoneは彼らのライフスタイルの一部になっている。そしてエコシステム、生活向上、ファション性に優れたApple Watchは彼らの新しい必需品になる可能性が高い。アップルの第2四半期業績発表では、中国の売上が全体の約30%を占めるまでになった。それはヨーロッパ全体の売上を約38%上回る数字だ。また、毎年中間層を抜け出す消費者が増える中で、アップルの中国の売上は近い将来世界の半分を占める可能性もある。一人のアップルの幹部は「中国は短期間の間ではアメリカの売上を抜くことはないだろうが、長い目で見れば…」と言った。

しかし、その日はもう目の前に来ているかもしれない。中国のアップルストアーを覗いてみると、多くの消費者が最新のアップルの商品を興味津々に見渡している。中には会社の社員にプレゼントするために、30台以上のMacBook Airを購入する人もいた。Apple Watch
のテーブルには多くの人が四方から目を輝かせながら見ている。もし中国のアップルストアーに行ったことがある人なら気付いたかもしれないが、一つ一つのストアーが巨大だということだ。その巨大なストアーに多くの人が集まることは、それだけ中国人にとってアップルのモダンな商品は魅力的だということがわかる。


初代iPhoneが発売されてから8年。その当時アメリカで周りにiPhoneを使っている人は多くはなかった。どちらかというとブラックベリーやモトローラなどが多かった頃だろう。今では外に出ればどこにでもiPhoneを手に持っている人をいくらでも見かける。ちょうどApple Watchが発売されて1ヶ月ほどが過ぎた頃にサンフランシスコ市内を歩いていると、Apple Watchを着けている人はあまり見かけなかった。たまたまサンフランシスコ対岸にあるオークランド市にてBlue Bottle Coffeeでコーヒーを飲んでいた時に初めてアジア系の若い女性がApple Watchを腕に着けているのを見たぐらいだ。それより今では歩いている時に周りの人の腕に着けている時計が気になるようになってきた。

アメリカから成田空港に着いた時にも、一度もApple Watchを着けている人を見ることがなかった。まだApple Watchが発売されてから1ヶ月ちょっと。これから少しずつ周りにApple Watchを着けている人を見るようになるだろう。日本では高級腕時計を着けて会社に通う人がほとんどだが、これからはユーティリティーを求める若者を中心にApple Watchが広がっていくかもしれない。またApple Watchが生活向上に貢献することが理解されるようになった頃、iPhoneのようにそれは一つの生活に欠かせないパーソナルディバイスになるだろう。Apple Watchの成功を知るのはその時まで待たなければならない。

Apple Watch Review

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