1,000ドルから始めるアメリカ株式投資 (1):
どうやってアメリカ株を購入できるのか?
アメリカ株の投資に必要な資金は最低どれくらい必要か?
1,000ドルの資金でどのようなアメリカ株が購入できるか?
2015年1月24日
Akira Kondo
ここ数年、アベノミックスの恩恵を受けて株式投資の人気も上がっている。今まで株式投資に興味がなかったが、金融口座を開設した人も多いだろう。確かに2012年末に安倍政権が始動して以来、日経平均は今日までに70%近くも上昇した。それに乗り遅れまいと、本屋で株式関連の本を買い、色々な銘柄に目を通したはずだ。その中にはもうこれから株式を買うのは遅いだろうと思っている人も少なくない。日本では1990年代にバブル崩壊してその後の株価の低迷、2000年代は小泉政権下での株価上昇の期待が現れたが、金融危機により株価の大暴落を経験することになった。株式投資にうんざりした人も多く、今も株式投資を始めるか悩んでいる人も多いに違いない。
では日本株式ではなく、堅調に推移している経済大国、アメリカに株式投資をしてみてはいかがだろう?10年前に比べて今ではオンラインで簡単に、そして安い手数料でアメリカ株の購入ができるようになった。海外株への投資はリスクが大きいと考える人も多いだろうが、その反対に経済大国に住んでいるアメリカ人投資家にとっては、先行き不安な日本経済に投資する方がリスクが高いと思っているはずだ。確かに日本人がアメリカ株を購入すると、株式保有リスクの他に、為替リスクも発生する。しかし、いま日銀がデフレから脱出しようと市場にお金をばらまいている間に、アメリカ中央銀行は金利を上げて市場に出回ったお金を回収しようとしている。先行き不安な日本経済と堅調に回復しているアメリカ経済の間に金利差が生まれると、ドルに対しての円安はまた一段と進むだろう。 また、日銀による金融政策が失敗することにでもなれば、2%のインフレ目標を達成せずにデフレのままの日本経済になるか、または市場にお金の溢れた超インフレ経済になっているだろう。どちらにしても、その結果は今の期待経済を裏切ることになるので日本の株価は恩恵を受けることはないだろう。その反面、アメリカ経済は緩やかに回復し、株式市場も堅調に推移している。今では身の回りにもたくさんのアメリカ製品を日本で見るようになった。AppleのiPhoneがいい例だろう。電車の中で乗客がスマートフォンに目をじっと向けて 使っているが、そのほとんどがiPhoneだ。街角に緑のマーメードのサインも多くなった。コーヒーを買う前に空いている席を探すのが当たり前になったStarbucksもアメリカの会社だ。工事現場で見るCATのサインが入った黄色い重機も、ダウ工業指数に含まれる30社の中の一つの超優良企業である。そして、大学生が論文を書くために使うために必須のGoogleやYahoo!もアメリカの企業で、アメリカ企業は今や日本経済の中で毎日見るのがあたりまえになっている。そのように毎日アメリカの製品やサービスを見ると、アメリカ株を待ってみたい人も多いのではないか? それでは、どうやってアメリカ株を購入できるのか?
今ではたくさんの証券会社でアメリカ株を購入することができる。まず街頭にあるすべての証券会社で、アメリカ株を購入することができる。しかし手数料が高いので、投資資金が少ない方には勧めることはできない。そこで、手数料が安くてアメリカ株が簡単に購入できる場所になると、オンライン証券だ。オンライン証券は、インターネット上で口座が開設でき、スマートフォンやコンピューターの画面で24時間いつでも取引ができる便利なサービスを提供してくれる。代表的なオンライン証券は、SBI証券や楽天証券だろう。もちろんアメリカ株もそれらの証券会社で購入できる。ちなみに一回の取引にかかる費用は両者とも約25米ドルだ。参考に、アメリカ大手のオンライン証券、E*Tradeは一回の取引に約10米ドル必要になる。それを考えると日本のオンライン証券でのアメリカ株売買は決して安くはないが、フルサービスの証券会社に比べれば安価に思える。またオンライン証券は競争も激しいので、将来外国株式の手数料が安くなる可能性が高い。実際に色々な証券会社のウェブサイトを見て、自分にとって使いやすそうなオンライン証券を開設してみるとよいだろう。 さて次に、アメリカ株の投資に必要な資金は最低どれくらい必要か?
国内のオンライン証券では一回の取引で約25ドルの手数料が必要になるので、1,000ドル(日本円で約12万円)ぐらいが資金の目安になるだろう。例えば、その1,000ドルでアメリカ株を買ったとすると、まず25ドルの手数料がかかる。また売るときに25ドルかかるので、合計の手数料は50ドルになる。1,000ドルの内の5%が手数料になるので、アメリカ株取引で利益を得るには、5%以上の株価上昇が必要になる。ちなみに、500ドル分のアメリカ株を取引した場合は、利益を得るために10%以上の株価の上昇が必要になるので、やはり1,000ドルが購入ラインに適しているだろう。もちろん、その間に円安に進めば、為替から利益を得ることもできる。 1,000ドルの資金でどのようなアメリカ株が購入できるか?
オンライン証券での取引の利点は、1株でも購入できることだ。例えば人気のGoogleは今日1株あたり535ドルで取引されているで(1月22日現在)、2株を 1,070ドル(手数料抜き)で購入することができる。ちなみに、1月22日のアメリカ市場で、Google (NASDAQ: GOOG)は3%上昇したので、あと2%の上昇で手数料分が帳消しになる。 iPhoneで人気のApple (NASDAQ: AAPL)はどうだろう?Appleは今日1株あたり112ドルで取引されている(1月22日現在)。なので、1,000ドルでApple株を9株購入することができる。コーヒー大手、Starbucks (NASDAQ: SBUX)はどうだろう?Starbucksは1株あたり83ドルで取引されているので、12株購入することができる。青色の四角い入り口が目立つアパレルストアーのGAP (NYSE: GPS)はどうか?1株あたり42ドルで取引されているので24株購入できる。 よく、安い株を買ってたくさんの株数を保有したい人がいるが、これは間違いになる。パーセンテージベースで動く株式は、保有株式数ではなく、どれだけの資金がその株に入っているかが重要になる。例えば、2,000ドルの資金でGAP24株とApple9株を1,000ドルずつ保有していたとする。ともに株価が2%上がったら、GAP株もApple株も両方20ドル上昇し、1,020ドルになるので、株式保有数は関係ない。オンライン証券は1株単位で購入できるので、ほぼすべてのアメリカの会社の株が購入できるチョイスになる。重要なのは1,000ドルになるように、まず自分のよく知っている会社の株を買ってみるといいかもしれない。 <次のページへ> |
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Economics Universe及びこの記事はアメリカ投資、または投資全般についてのアイデアであり、個々の株式銘柄を推奨しているわけではありません。株式投資は自分自身にあったリスクを考えて、自身の意思で売買してください。またEconomics Universeでは日本語で記載がない場合は英語での注釈が優先されます。
Investing contains risks. Please consider risks of investing when investing. Economics Universe is not responsible in any loss of your investment.
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