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たくさんあるアメリカ配当銘柄、NISA枠に入れてみよう!
2017年3月17日
Akira Kondo

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先月紹介した「Dividend Stock」の記事は人気を集め、多くの人から質問や意見をいただいた。アメリカ株式投資には興味があるが、やはり日本人投資家にとってはどのような銘柄に投資すればいいかわからない。しかし、年に4回受け取ることができるアメリカ配当銘柄には投資してみたいなど、投資したいがそのステップを踏めないという意見がほとんどだった。非課税で投資できるNISAは年間120万円となり、国内銘柄でだけでは物足りないと思う投資家も少なくないだろう。今回は前回の記事を参考に、アメリカ配当銘柄を紹介していきたい。
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まず初めに、アメリカ銘柄に投資する利点だけ簡単に紹介しよう。一番の利点は何と言っても世界最大の株式市場に投資できることだろう。アメリカには主にニューヨーク証券取引所とナスダック市場があり、ほぼ取引したいアメリカ銘柄のほとんどがそれらの市場に上場している。すなわち、世界最大のショッピングセンターで売買できるような感じだろう。そして、停滞する日本経済の中にはあまりない、まだまだたくさんの成長が見込める優良企業が存在するのがアメリカ市場で、今のアップル(NASDAQ: AAPL)やグーグル(NASDAQ: GOOGL, GOOG)などがいい例だろう。なにより、アメリカの企業は「投資家ファースト」で、常に投資家に利益を分配しようとする文化が強い。配当は年に4回、毎年配当額を増やす傾向があり、もちろんそれらの銘柄には人気が集まる。
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そして、120万円の投資枠になったNISAだが、これからも不安の残る日本市場に投資するのではなく、半分の60万円はアメリカ銘柄に投資しても悪くはないだろう。為替のリスクは海外投資にはつきものだが、堅調に緩やかな成長を続けるアメリカ経済を考慮すると、日米の金利差は広がり、円の価値は減少してもおかしくないだろう。NISAではアメリカ銘柄にも投資でき、売買や配当の利益は日本での課税は免除となる。したがって、外貨決済なら現地で10%の課税がされるのみで、年に4回配当を受け取ってそのまま外貨として保有しておくのがいいだろう。そうすれば、その受け取った配当で他のアメリカ銘柄にも投資ができる。
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さて、アメリカ配当銘柄だが、前回の記事でも紹介したように2種類の配当銘柄がある。一つはAT&Tのように利回り4.7%の高配当を提供する銘柄もあれば、スターバックス(NASDAQ: SBUX)のように毎年20%の配当増を行う銘柄などがあり、どちらの種類を選ぶかは投資家次第であり、または両方保有してもいいだろう。ちなみに、そのスターバックス株だが、「72の法則」に当てはめれば、約3年半で配当額が2倍となることは覚えておきたい。なぜなら、投資家は常に将来の結果をできる限り確実にしたい傾向があり、そのようなスターバックスのような銘柄はポートフォリオに最適な銘柄となる。
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しかし、そのような銘柄はそんなに多くない。日本人投資家が知っていそうな銘柄といえば、そのスターバックスやアップルぐらいだろう。他に思いつく銘柄といえば、航空機メーカーのボーイング(NYSE: BA)だろうか。しかし、この銘柄は景気の動向にとても左右されやすいので、場合によっては減配ということもあり得るので注意したい。しかし、このようなスター的な配当銘柄を保有しておく価値はあり、例えば今年のNISA枠でスターバックス株を購入すれば、かなりの確率で2020年には配当額が2倍になっているはずだ。
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スターバックスのように毎年20%配当増となる銘柄は少ないが、しかし毎年5〜10%の配当増を行う銘柄は多い。例えば、アイスクリームのHaagen-Dazsでも知られるGeneral Mills(NYSE: GIS)は過去10年間約10%の配当増を毎年実施し、さらに100年以上も配当を出し続けていることで有名だ。他に、誰もが知っているマクドナルド(NYSE: MCD)もコンスタントに毎年配当増を行なっている。近年は約5%増が続いているが、以前は10%の配当増を行なっていて投資家に人気のスター配当銘柄だった。さらに利益率が80%にもなるバイオ・医療関連銘柄は毎年10%近くの配当増が期待できる。アメリカバイオテクノロジー大手Abbott Laboratories(NYSE: ABT)からスパンオフしたAbbVie(NYSE: ABBV)は約4%の利回りとなっているにもかかわらず、過去数年は約12%の配当増を行なっている(今年3月上旬までは4%以上の利回りだったが、中旬にかけて株価が上昇し現在は利回り3.9%。となっている)。
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5%の配当増は期待できないが、毎年コンスタントにたくさんの配当を出している銘柄も多い。日本人投資家でも知っている銘柄では、General Motors(NYSE: GM)やアメリカ通信大手AT&T(NYSE: T)などがそれぞれ4.1%、4.6%の利回りとなっている。マルボーロなどで知られているPhilip Morris International(NYSE: PM)も毎年数パーセントの配当増を行い、現在の利回りは約3.8%と高い。
 
意外かもしれないが、オイル・ガス銘柄のOccidental Petroleum(NYSE: OXY)の利回りはなんと4.7%にもなり、原油価格が不安定の中でも配当を出し続けている。逆に原油価格の低下に伴い利益を出しているガソリンスタンドで知られるChevron(NYSE: CVX)は 近年株価が上昇しているが、それでも利回り4%もある。しかし、これらの銘柄は経済や原油価格に左右されやすく、配当減などのイベントもありえるので注意したい。
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主なアメリカ配当銘柄と利回り+過去5年平均増配率。ハイライトされている銘柄はスター配当銘柄で、毎年10%以上の増配を実施する。*過去4年の平均増配率。**過去3年の平均増配率。配当利回りは2017年3月16日時点。|Source: Bloomberg
さらに、先ほども述べたAbbVieなどのバイオ・医療関連銘柄には特許の満期や新薬の不認可などのリスクもあり得る。もちろん、そのようなイベントが起きると株価が急落する可能性も高い。最近ではそのバイオテクノロジー大手Bristol Myers Squibb(NYSE: BMY)の株価が急落した。また、自動車大手General Motorsも同じで、景気に左右されやすく、もともとこの会社はグローバル金融危機の時に破産している。
 
それらのリスクに敏感な投資家なら、日々の生活に身近なコカコーラ(NYSE: KO)やKellogg(NYSE: K)などがいいチョイスとなるだろう。利回りは前者が3.5%、後者が2.8%で、どちらともNISAには入れておきたい銘柄かもしれない。他にもペプシコ(NYSE: PEP)やProcter Gamble(NYSE: PG)など日本人投資家に知られている銘柄が多いのがこのカテゴリーだ。さらに、ニューヨーク市場ではADR銘柄(アメリカ預託証券)が購入でき、例えばキャノン(NYSE ADR: CAJ)が利回り4.3%で取引されている。
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こうしてみると、日本人投資家に身近なアメリカ銘柄は多いことに気づいたに違いない。本当はもっとたくさんの銘柄を紹介したいが、それはこの記事に載っている表を参照にしてほしい。NISAで投資できるアメリカ銘柄だが、ちなみにアメリカ銘柄は1株単位で取引できるので、例えば、コカコーラ25株で約$1,050で注文できる。もし、今年の120万円枠すべてをアメリカ銘柄に投資したいなら、そのように購入すれば約10の配当銘柄をポートフォリオに入れることができ、また年間40日が配当日となる(1銘柄年4回の配当があるので、それに10銘柄で40回)。ぜひ今年のNISA枠にアメリカ配当銘柄を入れてみてはいかがだろうか?

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*Economics Universe及びこの記事は投資全般についてのアイデアであり、個々の株式銘柄を推奨しているわけではありません。株式投資は自分自身にあったリスクを考えて、自身の意思で売買してください。またEconomics Universeでは日本語で記載がない場合は英語での注釈が優先されます。
Investing contains risks. Please consider risks of investing when investing. Economics Universe is not responsible in any loss of your investment.
At the time this article written, Akira Kondo was long AAPL, BMY, GIS, KO, MCD, PFE, SBUX.

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